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ペットのトラウマ解消法
さんのペットは"トラウマ"を持っていますか? トラウマとは、衝撃的な経験によってできた心の傷のことです。 その傷のせいで、同じような状況に遭遇すると、酷く混乱したり過敏に怖がったりします。 小さなペットにとって、恐怖の対象となり得るものは日常生活の中にたくさんあります。 掃除機、雷、棒、車・・・他にも色々あるかもしれません。 それらに接する度に、ペットが恐怖に怯える様子は見ていてかわいそうになりますよね。 できれば、ペットのトラウマを解消してあげたいですが、一体どうすればいいんでしょうか? この記事では、ペットのトラウマを解消する際の正しい方法と間違った方法の両方をお伝えしたいと思います。 ぜひ最後までご覧ください。

恐怖体験はトラウマの始まり

生まれ持った性格にもよりますが、トラウマを持つペットのほとんどは、経験から恐怖を学習してしまうと考えられています。 特に生後1〜3ヶ月の社会化期に経験したことは、その後の生活に大きな影響を及ぼすということが知られています。 例えば、幼犬時代に虐待されたとすれば、人間や大きな音、虐待に使われていた道具などがトラウマの対象になることがあります。

恐怖を感じるときの反応

トラウマに対する反応は、ペットも人間もほとんど変わりません。 ガタガタ震えたり、動悸が激しくなったり、体調が悪くなったりします。 トラウマとなる対象が消えて、すぐにケロッと元気になるなら、そこまで心配する必要はないかもしれません。 でも、トラウマに対する反応が重度なら、日常生活に影響を及ぼしてしまいます。 その中のいくつかの症状をご紹介します。

失禁や血尿

恐怖のあまり、腰を抜かしたり失禁してしまうことがあります。 特に泌尿器系がまだ十分に発達していない子犬は失禁しやすいと言われています。 また、ストレスによって膀胱や腎臓に急激に負荷がかかり、それによって血尿が出ることがあります。 いずれにしても、失禁や血尿を起こすほどのトラウマへの反応は、ベットにとってかなり大きな負担になっているといえるでしょう。

攻撃的になる

自分の不快な気持ちを言葉で伝えられないペットは、攻撃的になることがあります。 歯を剥き出したり、唸ったり、咬むことによって、「人間は嫌なことをやめてくれる」と学習すると、「ストレスを感じる=攻撃的になってもいい」と理解してしまいます。 人間と共に生活する中で、ペットの攻撃性は絶対に無くす必要があります。

トラウマを解消しようと頑張ると失敗する

ペットが抱えるトラウマの原因は、私たち人間にとっては非常にささいなものかもしれません。 それでも、ペットにとって、それは間違いなく恐怖そのものなのです。 ペットのトラウマを解消してあげたい時、人間目線ではなくペット目線になることはとても大切です。 では、どんなふうにペットのトラウマ反応に接すればいいんでしょうか。 次は、ペットのトラウマを助長してしまうNG行動をご説明します。

声をかける

ペットが恐がっている時、慰めたい気持ちから「大丈夫だよ、こっちにおいで」と優しく声をかけたり抱きしめたりしたくなるかもしれません。 でもこれはペットの目線で考えると、「飼い主にとっても今の状態は恐いことなんだ」と感じてしまう行動なんです。 そうすると、ペットの不安はどんどん増していくだけです。ペットが恐がっている時は、声をかけたり撫でたりするのはやめておきましょう。

無理やりならす

私たちはトラウマを克服したい時、なぜ克服した方がいいのか理由を考えますが、ペットはそこまで考えられません。 そのため、恐怖の対象となるものに慣れるよう無理強いすることはやめましょう。 もし無理やり訓練しようとするなら、傷に塩を塗ることになり、ペットのストレスが増すだけです。

怒る

1番やってはいけないことは、トラウマ反応を起こすペットに対して怒ることです。 毅然とした態度で接することはときに必要ですが、イライラした態度で接したり、大きな音や声を出して伝えるのは、ペットの恐怖心をさらにあおり、トラウマの対象が広がってしまいます。 絶対にやめましょう。

トラウマを解消しようと頑張らないのがいい

トラウマを助長するNG行動をいくつかご紹介しました。 では次に、トラウマ反応に対する正しい接し方をご説明します。

平然とする

子供の頃、不安なことがあったときに親がドンと構えてくれていたおかげで、なんとなく安心できたという経験がありませんか? 恐怖の対象は無くならないとしても、安心感があればトラウマに注目する時間は減っていくでしょう。 怯えるベットと同じ空気感を出すのではなく、平然といつものように接してあげることが、トラウマ解消への近道です。

トレーニングする

ペットの訓練学の中に、クリッカーを使った「クリッカートレーニング」というものがあります。 これは、カチッと音の鳴るクリッカーを押したすぐ後におやつをあげることを繰り返し、「カチッ=嬉しい」を定着させることです。 トラウマの対象となっているものが現れたときに、カチッと鳴らしておやつをあげることで、嬉しい体験をどんどん増やしてあげることができます。 この訓練は、ペットがトラウマの対象から少しでも気をそらした時に行うのが最適です。 徐々にトラウマに反応しなくなるまで、辛抱強く接することができます。

焦らない

トラウマを克服するのに、一歩前進したと思ったら二歩後退しているように感じることがあるかもしれません。 トラウマを恐いと感じなくなるには、多くの時間がかかるものです。 焦ってなんとかしようと練習を重ね過ぎたり、トラウマ解消のためだけの生活にならないように注意しましょう。

幸福体験はトラウマの終わり

いかがでしたか?トラウマ反応に対して、できそうなことがありましたか? トラウマ解消のベースになっているものは、ズバリ愛です。 人間目線ではなくペット目線に立って、どうすれば幸せに暮らせるかよく考えるなら、そのベットに1番合った方法でトラウマを解消してあげられるでしょう。 愛情をたっぷり普段から示すことで、そのうちトラウマは霞んでしまうということもあります。 ペットのトラウマ反応は完全には無くならないかもしれませんが、ペットがストレスなく生活できるように、幸せな体験をたくさん増やしてあげましょう。