全部は無理でもこれだけはしておきたい犬のお手入れ
皆さんは、愛犬のお手入れ、自分でする派ですか?それともプロにお任せする派ですか?
どちらにしても、犬を飼う上で定期的なお手入れはどうしても欠かせません。
「お手入れが大事だとわかってはいるけど、正直どこまで徹底的にすればいいのかわからない。
最低限のお手入れが何かわかれば、時間的にも経済的にも助かるのに」
そう思っておられる方も多いかもしれません。
そこで、この記事では、犬のお手入れの中でも重要な作業だけにポイントを当てて考えたいと思います。
ぜひ最後までご覧になり、参考になさってみてください。
犬のお手入れとは
犬のお手入れは、グルーミングともいわれます。
これは、毛のカットやシャンプーを除いた体のメンテナンスのことです。
私たち人間も体のメンテナンスをしますが、どこまでメンテナンスするかは個人の感覚によって変わってきますよね。
例えば、髪を洗う時にコンディショナーまできっちりしたい人もいれば、お湯で洗うだけで十分という人もいます。
もちろん、コンディショナーまですれば100%かもしれませんが、お湯で洗うだけでも最低限の清潔さは保てるわけです。
こんなふうに、犬のお手入れも極めれば際限はありませんが、最低限これだけをしておけば、ある程度の健康や清潔さは保てるというラインがあります。
逆に、最低限のお手入れさえしないのであれば、健康を保ち皮膚疾患や感染症を予防することはできないということです。
では、最低限のお手入れについて見ていきましょう。
爪切り
犬の爪は定期的に切る必要があります。
爪が長すぎると、歩行に支障をきたしたり、爪が割れて感染症を引き起こす恐れがあります。
爪が伸びすぎると、巻いた爪が肉球に刺さることも決して珍しくありません。
なので、犬用の爪切りを使って爪を定期的に切ることは、必要最低限のお手入れだと言えるでしょう。
耳掃除
犬の耳も定期的に掃除する必要があります。
耳掃除を怠ると、耳垢や細菌が蓄積され、感染症を引き起こす原因となるからです。
トイプードルやシュナウザーやマルチーズなど、体の毛が伸び続けるタイプの犬は、耳の中の毛も伸び続けます。
それで、それらの犬種は耳毛の処理もあわせてしなければいけません。
耳毛が伸びすぎると、耳の中が不衛生になって中耳炎や内耳炎になる可能性が高くなるからです。
もし耳が不衛生なままだと内耳炎に移行してしまい、内耳炎になると耳が聞こえなくなってしまうので、とても危険です。
イヤーパウダーを指に少しつけて、優しく少しずつ耳毛を抜くことで、耳毛処理をすることができます。
耳毛を処理した後は、犬専用の耳掃除液や耳掃除用のコットンを使用して、優しく耳の中を掃除してあげましょう。
足裏と肛門周りの毛のカット
犬の足裏や肛門周りの毛は汚れや雑菌が蓄積しやすい箇所です。
定期的に毛をカットして、清潔に保つことをこころがけましょう。
足裏の毛が伸びたままにしておくと、フローリングを歩いた時に滑って骨折や捻挫のリスクが高まります。
また、肛門周りの毛を伸ばしたままにすると、排便の度に肛門付近にうんちが付いてしまうので、非常に不衛生です。
うんちがついた状態で人間のベットで一緒に寝たりすると、人間にとっても感染症のリスクが高まります。
それで、足裏と肛門周りの毛のカットは最低限のお手入れだと言えるでしょう。
肛門腺絞り
犬の肛門腺は定期的に絞る必要があります。
肛門腺が詰まると、肛門腺炎や感染症の原因となります。
肛門腺炎になると、強い痛みや体調不良を引き起こし、最悪の場合、全身麻酔をして手術しなければいけなくなることもあるのです。
何度か練習してコツをつかめば、肛門腺は簡単に絞れるようになるので、獣医さんやトリマーさんにやり方を聞いて、自分でチャレンジしてみてください。
「こんなに無理!」なら頻度高めのお手入れだけしよう
ここまでで、最低限の犬のお手入れを紹介しました。
爪切り、耳掃除、足裏の肛門の周りの毛のカット、肛門腺絞り・・・結構多いですね。
忙しい毎日を過ごす中で、これらを全部自分でするのは無理と思うかもしれません。
それに、犬の性格によっては、なかなかおとなしくさせてくれないお手入れもあることでしょう。
大丈夫です。
上記にあげたすべてのお手入れを行なうのが難しいなら、その中でも更に頻度の高いお手入れだけに重点を置きましょう。
最長1ヶ月に1度のお手入れ
頻度の高いお手入れだけを行なうことでも、犬の健康をある程度保つことはできます。
爪切り、足裏と肛門周りの毛のカット、耳掃除、肛門腺絞りの中で、最も必要頻度の高いお手入れは、ズバリ「足裏と肛門周りの毛のカット」です。
なぜなら、毎日歩き、毎日うんちをする犬にとって、足とお尻は一番影響が出るところだからです。
ここだけをしっかりしておけば、大丈夫です。
足裏と肛門周りの毛のカットの次に必要頻度が高いお手入れは、爪切りです。
爪切りをなかなかさせてくれない犬の場合は、犬用の爪やすりで1週間に1度やするだけでも、十分なお手入れになりますよ。
他はプロに任せてみよう
「やってみたけど難しい」と感じるお手入れは、無理せずに専門家にお任せすることをおすすめします。
例えば、肛門腺の絞りはコツがいりますし、絞った後の匂い処理も大変なことがあるからです。
耳掃除も、市販の綿棒を使ってしまうと、耳垢をどんどん奥に詰め込んでしまい、結果として外耳炎を引き起こしてしまうことがあります。
「掃除してるつもりだけど、耳垢が前より溜まってきたな」と思ったら、一度プロにお任せしてみましょう。
ずっと継続できるかがコツ
犬のお手入れは一過性のものではなく、定期的に継続して行なうことが重要です。
犬との絆を深めるとともに、健康と幸せな生活を続けるためにも、継続的にお手入れできるかどうかを考えましょう。
継続するためには、負担が少ないということが大切になってきますよね。
それで、自分が楽にできるお手入れの種類を見つけて、できないことは無理せずプロにお任せしましょう。
周りを頼りながら、家族である犬をこれからもみんなで守っていきたいですね。