ペットも水虫になる?水虫かどうかの見分け方と対策
雨の時期になると、ジメジメした湿気が本当にうっとうしいですよね。 この季節になると、あの症状がぶり返すので嫌だという方も多いかもしれません。 そう、水虫です。 かゆいし、ジュクジュクするし、家族からは嫌がられるし、もう最悪ですよね。 そして今日は、ペットの健康を気遣う飼い主の皆さんに、衝撃の事実をお伝えしなければなりません。 それは、あの水虫は人間だけでなく、ペットにも感染するってことです! そしてもちろん、ペットから人間にも水虫は感染します。 実はこの、水虫が人とペットの共通感染症であるということを知っている人は、わずか15%なんです。 そして、ペットが水虫にかかっている飼い主の56%もの人は、自分に対して何の水虫対策もしていないということが、明らかになっています。 こんなふうに、知識がないと人間とペットで水虫を仲良く共有して、いつまでも移し合ってしまいます。 そのため、水虫はなかなか治りにくいとも言われています。 できれば、ペットを含め家族全員を水虫から守ってあげたいですよね。 そこで今回は、水虫についての基本から、ペットが水虫にかかった場合の見分け方と対策までを詳しく解説したいと思います。 最後までご覧ください。

水虫とは

通称「水虫」とは、真菌が原因となって起こる皮膚の感染症のことです。 ウイルスは動物の細胞の中で繁殖しますが、細菌は一定の条件が揃った環境の中で繁殖します。 そのため、人間の場合と同様に、ペットも水虫に感染することがあるのです。 特に同じ家で暮らしているペットと人間は、環境が同じなので、感染率も同じくらいと言えるでしょう。 ペットの水虫の原因としては、他の感染症を持つ動物や人との接触や、感染源となる環境での過ごし方が挙げられます。

種類

ペットに感染する水虫は、主にマラセチア性皮膚炎と皮膚糸状菌症の2種類があるとされています。 これらはいわゆるカビです。カビは真菌とも言われます。 マラセチアは、健康な人や動物に元々存在している酵母菌なのですが、免疫が下がった時に異常に繁殖してしまい、皮膚に悪さをします。 マラセチアは脂を好むので、皮膚がベタベタしがちな、夏に発症することが多いようです。

皮膚糸状菌は、顕微鏡で見ると糸のような形をしている菌です。 主に野良猫から感染すると言われています。 糸状菌は季節に関係なくいつでも発症します。 これらの真菌は、ペットの顔まわりの柔らかい皮膚に感染し、そこからどんどん全身へ広がっていきます。

症状

ペットがマラセチアに感染した場合、皮膚に赤みや湿疹、脱毛、炎症などの症状が現れることがあります。 また、症状が悪化すると強いかゆみや痛みを伴うので、バリバリと掻いて皮膚から出血したり、皮膚が黒ずんだりします。

ペットが糸状菌に感染すると、脱毛や赤みが左右非対称にボコボコ現れますが、かゆみはあまり感じないようです。 いずれにしても、これらの症状が見られた場合は、早めの対処が必要です。

水虫は人からペットにも感染する

水虫はウイルスのように細胞ではなく環境で広がっていくとお伝えしました。 なので、人間同士だけでなく、人からペット、ペットから人へ感染します。 特に、ペットと濃厚な接触をする家庭や、たくさんのペットを多頭飼いしている家庭では、感染のリスクが高まります。 マラセチアや糸状菌は、現れる症状箇所が人とペットで違うので、感染に気付かない場合も多くあるようです。 水虫はとても治りにくいので、双方が完全に根治しないと、ずっとペットと人で移し合うという悪循環が広がっていきやすいと言われています。

水虫になったら

ペットが水虫に感染した場合は、早めに獣医師の診察を受けることが重要です。 獣医さんは適切な治療法を提案し、症状の緩和や感染の拡大を防ぐための対策を行なってくれますが、実際にそれを実践するのはペットではなく、飼い主です。 しっかり獣医さんの話を聞いて、ペットが良くなるように努力しましょう。

対策

水虫の感染を防ぐためには、ペットの定期的な健康チェックが欠かせません。 また、水虫が疑われる場合は、ペットの皮膚や毛の異常を早めに確認し、必要に応じて獣医の診察を受けることが大切です。 水虫だと診断されると、塗り薬や抗生物質、薬用シャンプーなどが処方されます。 それらをきちんと服用しましょう。 見た目で「治ったな」と思っても、皮膚の奥の方ではまだ水虫はしぶとく生きています。 しっかりと薬を飲み切ることがとても大切です。 また、人間も同じように医師からの指示に従って、自分の水虫を根治するよう努力しましょう。 水虫は、汚染された衣類からも感染するので、定期的に洋服やペットの毛布を洗うことによっても、感染の広がりを予防することができます。 そして、ペットにキスしたり一緒に寝ることを避けることによっても、早期に水虫を根絶するのに役立つでしょう。

まとめ

いかがでしたか? ペットも人も水虫に感染する可能性があるということをお伝えしました。 水虫はなかなか治らないやっかいな感染症です。 定期的な健康チェックや日頃の衛生管理をしっかり行ないましょう。 水虫に感染した場合は、早めの診察と適切な対策が重要です。 愛するペットの健康を守るために、水虫に対する正しい知識と行動を身につけるなら、ジメジメした梅雨も気持ちよく過ごせますね。