猫の睡眠時間はどれくらい?眠る理由や猫の快適な環境つくり
は、一般的に1日の2/3を寝て過ごすと言われています。 猫は人間のように長時間ではなく、浅い眠りと深い眠りを繰り返しています。 では、実際にはどれくらい眠っているのでしょう。 今回は、人間とは違う猫の睡眠サイクルや、その理由について解説していきましょう。

猫の睡眠時間は年齢で変わる

猫には離乳期や幼猫期のように成長期があり、成長ホルモンが分泌がされるために睡眠時間が長くなりやすくなります。 では、年齢で睡眠時間はどのくらい変わるのでしょうか。

子猫・シニア猫の平均睡眠時間は18~20時間

子猫は1日の大半を寝て過ごします。 特に生後10日までは眠りが浅いレム睡眠が占める割合はほぼ100%です。 また、シニア猫も子猫同様に睡眠時間は長めになるでしょう。 しかし、眠りが深いノンレム睡眠が長く、眠りが浅いレム睡眠が短い傾向があります。 子猫もシニア猫も平均睡眠時間は18〜20時間ですが、睡眠の質は違います。

成猫の平均睡眠時間は14~16時間

成猫の平均睡眠時間は、子猫やシニア猫よりも短いです。 深いノンレム睡眠の方が長い傾向があります。 ただし短い睡眠を繰り返しており、人間のように何時間も眠り続けているわけではありません。

猫の睡眠時間が長い理由

猫の睡眠時間が長いのは、狩りの時間に備えていると言われています。 ライオンやトラのようなネコ科に見られる行動で、ネコ科は睡眠時間が比較的長いです。 では、ネコの睡眠時間が長い理由は何でしょう。

エネルギーを溜めるため

肉食動物は、狩りをするために十分なエネルギーが必要になります。 食事の後は消化による消耗を減らすために、睡眠を取りながら消化を促しエネルギーの減少を抑えます。 エネルギーを常に蓄える野生の本能が残っているのでよく寝るのでしょう。

体調不良の可能性も

猫はよく眠る動物ですが、ケガをしたり体調が悪い時、うずくまって隠そうとする動物です。 いつもみたいに長時間眠っていると思っても、実は体調が悪いということもあります。 呼吸が早い、震えている、触ると痛そうにするなどの症状がある時は要注意です。 様子がおかしいと感じたら、早めに専門医に診てもらいましょう。

猫の寝姿でわかる安心と警戒

猫は丸くなっていたり、横になったり、仰向けになったり、ユニークな寝姿を見せてくれます。 猫の寝姿は愛らしく、見ているだけで幸せな気持ちになります。 しかし、自由な姿で眠っているように見えても、警戒している時もあればリラックスしている時もあります。 寝姿の特徴を含めて紹介しましょう。

リラックスしている寝姿

心を許している飼い主のそばや、お気に入りの場所ではのびのびと寝ていますよね。 どんな寝姿がリラックスしているのかを知ることで、猫の気持ちがわかりやすくなります。

お腹を出して寝る
お腹を上に向けて寝る仰向けは、警戒心を解いていて、猫が飼い主の傍で寝ている時によく見られる寝姿でしょう。 この時は外敵に襲われることはないと考えており、睡眠を楽しんでいる状態です。 お腹は急所なので、リラックス状態でないと見せることはないので、安全と信用している証拠ですね。

香箱座り
香箱座りは、前足と後ろ足をお腹に隠して眠っている姿のことです。 足をしまって丸いフォルムが愛らしい猫の象徴のような寝姿は、危険を察しても直ぐ動ける状態ではありません。 外敵に襲われることがない安心した環境で、まったりしている時に見られる寝姿です。

体を伸ばして寝る
人が背伸びをして力を抜いたような寝姿は、リラックスしているからこそ見せる寝姿です。 しかし夏場などの暑い時期は、体の熱を放出するために伸ばしていることがあります。 この時は、部屋の温度が高くて暑がっているサインでもあります。室温の確認をするようにしましょう。

警戒している寝姿

猫は寝姿がかわいいですが、全てがリラックスしている状況というわけではありません。 では、警戒している寝姿とはどんなものなのか紹介していきましょう。

体を丸めて寝る
猫が体を丸めて眠っていても、リラックスしていないことがあります。 警戒して体を守ろうとしていたり、気温が低くて体の体温を逃さないように守ろうとする時も体を丸めます。 周囲に警戒する要因がないか、室温なども気をつけるようにしましょう。

座った状態で寝る
猫が座ったまま目を閉じて座り寝していることがあります。 この状態は、すぐに動ける状態です。 眠りも浅く、物音にも敏感です。

高所・閉所で寝る
猫は高いところや狭い場所を好む動物です。 これは外敵から身を守るために、襲われにくい場所で眠るようになった野生の名残と言われています。 しかし、室内で過ごす飼い猫は外的に狙われることがありません。 警戒心を持たないように、お気に入りの毛布などを置いてあげるとよいでしょう。

猫の睡眠をよくする環境作り

寝ている時間が長い猫にとって、快眠できる環境はとても大切です。 警戒状態が続くような落ち着いて過ごせない環境では、常に緊張している状態になってしまい、心身に悪い影響が出かねません。 猫が安全にリラックスできる、そんな環境作りを工夫してあげましょう。

騒がしいところに寝床を作らない

猫の耳は、人間の3倍高い音が聴き取れるようにとても敏感です。 人間が気にならないような小さな音でも反応して、警戒してしまうでしょう。 そのために、人の出入りが激しい場所や騒がしい場所は警戒心を刺激してしまい、ゆっくり眠ることができません。 物音が少なく、静かで落ち着けるところに猫ベッドを用意してあげましょう。

猫が好んでいるところに設置

猫は自由に行動することを好み、寝る時も自分で落ち着ける場所を探す傾向があります。 飼い主の好みより、猫の好みを優先するといいでしょう。 また、気温や時間に合わせて快適な場所に移動して眠り始めますので、寝床はひとつに限定せずに複数設置するといいですね。

猫の体に負担がかからない素材選び

ベッドやクッションは、クッション性が高く体に負担がかからない物を選ぶようにしましょう。 また大きなベッドよりも体がおさまるような閉塞感がある寝床を好む傾向があります。 愛猫の体のサイズに合わせてベッドを選ぶと良いでしょう。

まとめ

今回は、猫の睡眠の種類や時間、環境作りなどを紹介してきました。 生涯の2/3を睡眠で占めているといわれる猫ですが、だからこそ眠りを深く知ってあげることも大切でしょう。 これから猫を飼われる方も、もう猫を飼っている方もぜひ参考にしてみてください。