猫のフケが出る原因と病気!予防や対策法とは
色の濃い猫ちゃんや、黒猫など特に目立ちやすいフケ。 日頃から床で寝ていることで、ホコリがつくだけではなく、フケの可能性もあります。 グルーミングで、自分の汚れを落とすのですが、フケであれば対処が必要になります。 そこで今回は猫のフケについて、原因や考えられる病気・対処法などをまとめました。 ぜひ、参考にしてみてください。

猫のフケのメカニズム

どれだけキレイ好きな猫でも、汚れは付くものです。 猫は汚れや匂いを落とすために、セルフグルーミングをこまめにおこないます。 しかし、汚れとは違い猫も表皮の一部が剥がれ落ち、フケが出ることがあります。 フケが直接病気に関係するわけではないので、フケが出るメカニズムを紹介しましょう。

新陳代謝でフケは常に出る

肌は新陳代謝で、常に古い皮膚が新しい皮膚へと替わっています。 ここでフケは出るものなので、少量ならばどんな猫でも、常にでていることになります。 猫はセルフグルーミングをするので、こうしたちょっとした汚れは気にせず気づかないことも多いでしょう。 基本的にフケがゼロになることはないということを理解しておく必要があります。

猫の皮膚は犬や人間より薄い

猫の皮膚は、人間はもちろん犬よりもさらに薄いです。 人間と比べて、犬は1/3、猫の皮膚は1/5ほどしかありません。 とてもデリケートでちょっとした刺激でも影響を受けやすく、ケアも必要なことがわかりますね。

日頃のお手入れが必要

フケは皮膚が剥がれ落ちているものなので、色は基本的に白です。 そのため、毛色が白色や薄い色の猫は、見るだけでは気付けないこともあります。 色の濃い猫ではない限り、確認する習慣がないと気づくことができません。 普段から愛猫のお手入れを習慣付ける必要がありますね。

猫のフケの原因とは

猫の体からフケが出る原因はいくつかあります。 どんな原因があるのか紹介していきましょう。

乾燥

乾燥はフケがでやすくなる原因のひとつです。 また、乾燥はさまざまな理由で起こります。 特に空気が乾燥しやすい冬は、湿度も下がり乾燥しやすい季節です。 逆に夏は、過度なエアコンの使用で乾燥することがあるため注意が必要です。

アレルギー

主に食物アレルギーがよく見られ、アレルギー症状とともに併発していることが多いです。 また、空気中のは分やダニ、カビ、他の動物のフケが原因になって発症することもあります。 薬に対して拒否反応が出ることもあるので、処方された獣医師から説明を受けるといいでしょう。

栄養不足

栄養バランスの整った食事ができないと、健康が損なわれるのでフケがでることがあります。 食事は総合栄養食や、総合栄養基準の食事を与えるようにしましょう。 おやつばかり与えるなど、栄養失調になることもあるので注意が必要です。 必要な栄養である、タンパク質、ビタミン、ミネラル、脂肪酸などを意識して与えるようにするといいでしょう。

ストレス

猫は人間以上に環境の変化などに弱い動物です。 「猫は家につく」と言われるように、特に生活している空間に変化があることを嫌います。 こうしたストレスが体に影響している可能性もあります。

病気

今までの原因とは異なり、病気が原因でフケがでることもあります。 病気が原因になっているときは、原因をみつけづらく自宅で対策しても何日もフケが続く場合です。 病気が疑われる場合は、専門の獣医師に相談するようにしましょう。

猫のフケが原因とされる病気

フケが出る原因には、新陳代謝によるもの以外に病気が原因のものがあります。 では、どのような病気が考えられるのでしょうか。

感染性皮膚炎

■寄生虫
寄生虫は、内部寄生虫と外部寄生虫があり、一般的には外出する機会の多い犬なら寄生虫がいるケースもあります。 しかし、完全室内飼いの猫でも寄生虫のリスクはあります。 代表的な外部寄生虫はノミ・ダニなどです。 ネコツメダニやネコノミ、ネコハジラミなどの寄生虫が原因となり、フケが出ることがあります。

■真菌
真菌はカビで、皮膚糸状菌症では脱毛に加えてフケが出ることがあります。 すでに感染している猫からうつることもあるため、同居している猫がいれば感染経路が特定しやすくなります。 免疫力の低い子猫やシニア猫などが感染しやすいです。

アレルギー性皮膚炎

食べ物に含まれるタンパク質や穀物などは、食物アレルギーの原因になりやすく、皮膚炎の原因になることもあります。 ノミ・ダニ、花粉、ハウスダストなどもアレルギーの原因になることもあります。 強いかゆみとフケや湿疹が見られるので、普段のブラッシングなどで注意してあげましょう。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、免疫力機能の低下によるものです。 かゆみや赤み、フケや湿疹などが見られます。 遺伝的な要因もあり、アビシニアンなどに多いと言われています。

脂漏症

乾燥によって皮脂が過剰に分泌してしまったり、逆に皮脂が減少しすぎた結果、フケが出ることがあります。 雑菌が繁殖して悪臭を発することもあるので注意が必要です。

脱水

適切な水分補給ができていないままでは、脱水状態になって被毛のツヤがなくなってきます。 特にシニア猫は代謝が落ち、皮膚の油分・水分が減り乾燥しがちになりフケの原因になります。

猫のフケの予防・対処法

フケは家でのケアで、対策や予防することも可能です。 改善する方法を紹介しましょう。

健康的な食生活

フケの予防方法として、健康的な食生活が大切です。 健康的な被毛や皮膚を保つためには、適切なビタミンやタンパク質などの栄養素が大切です。 日頃の食生活を見直してあげましょう。

ブラッシング

ブラッシングの目的は、ただ抜け毛を予防するだけでなく、健康的に皮膚や被毛を保つためでもあります。 毎日、少しずつでも丁寧なブラッシングができていれば、猫の皮膚の異変にもすぐ気づくことができるでしょう。

保湿をしてあげる

乾燥しやすい季節や、エアコンで乾燥してしまう環境は改善が必要です。 湿度は50〜60%程度に維持して上げましょう。 加湿器を使って湿度を上げることや、ペット用の保湿クリームも使うといいでしょう。

シャンプーをする

フケが治まらない場合、シャンプーをしてみるのもいいでしょう。 しかし、洗浄力が高いシャンプーは乾燥の原因になってしまうので、保湿力の高いシャンプーを選びましょう。 また、猫は普段からシャンプーをする習慣がないので、頻繁にシャンプーはしないようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか? 猫のフケは、新陳代謝に大きな関わりがあることが分かりました。 しかし、中には皮膚炎などの病気が潜んでいるケースもあります。 あまりにも炎症が激しい、剥げている、舐め続けているということがあれば、迷わず獣医師さんに相談しましょう。