愛猫のダイエット悩みを解消!健康的で無理のない方法を紹介
猫の健康を考え、ダイエットを試みてはみたものの、なかなかうまくいかない、またダイエットフードを与えることで、栄養不足にならないか心配という方はいらっしゃるでしょう。 人間でも猫でも健康維持のための体型管理はとても大切です。そこで今回は、愛猫の健康に配慮しながらダイエットをおこなうための方法を紹介します。ぜひ、参考にしてください。

愛猫のダイエットを始める前に知りたいこと

愛猫のダイエットを考えていても、間違ったダイエット方法ではいけません。ここでは、ダイエットを始める前にすることを紹介しましょう。

適正体重と体型を知ろう

ダイエットをする場合、最終目標は適正体重ですが猫の種類や年齢により異なります。判断が難しい場合は獣医師に理想的な体重を聞いてみましょう。

小型:2〜3kg(アビシニアン、アメリカン・カールなど)
中型:4kg前後(ペルシャ・ロシアンブルーなど)
大型:6kg前後(ラガマフィン・ラグドールなど)
超大型:8kg前後(メインクーンなど)
個体により差がありますが、猫種の平均体重はあくまで参考程度です。

体型の標準(BCS)を知っておく


猫のボディコンディションスコア(BCS)という体型の指標となるものがあります。標準を3としているのでダイエットの参考にしましょう。

BCS1(痩せ)
肋骨・腰椎・骨盤が外から容易にみえる。
首が細く、上からみて腰が深くくびれている。
横からみて腹部の吊り上がりが顕著。
脇腰のひだに脂肪がないか、ひだ自体がない。

BCS2(やや痩せ)
背骨と肋骨が容易に触れる。
上からみて腰の括れは最小。
横からみて腹部の吊り上がりはわずか。

BCS3(理想体型)
肋骨は触れるが、みることはできない。
上からみて肋骨の後ろに腰のくびれがわずかにみられる。
横からみて腹部の吊り上がり、脇腹のひだがある。

BCS4(やや肥満)
肋骨の上に脂肪がわずかに沈着するが肋骨は容易に触れる。
横からみて腹部の吊り上がりはやや丸くなり脇腹はくぼんでいる。
脇腹のひだは適量な脂肪で垂れ下がり歩くと揺れることに気付く。

BCS5(肥満)
肋骨やせぼねへ厚い脂肪におおわれ、容易に触れない。
横からみて腹部の吊り上がりは丸く、上からみて腰のくびれはほとんどみられない。
脇腹のひだが目立ち、歩くと盛んに揺れる。

適切な食事量はどのくらい?

猫の体重、運動量、年齢に基づいて適量を知ることが大事ですが、キャットフードは、種類ごとに給与量は変わります。なぜなら、各フードによって使われている材料や加工法などメーカー独自の考え方があるからです。
まずは、フードに明記されている給与量通りに与えましょう。それを元に多いか少ないかを判断して調整を行います。

ダイエットに効果的な食事法

愛猫のダイエットには、正しい知識と効果的な食事の摂り方を知っておくとよいでしょう。どのような方法が効果的なのか紹介します。

ダイエットフードを選ぶ

ダイエット用フードは正しい量を与えれば健康維持に必要な栄養素を得られます。ダイエットに効果的なレシピで作られているため、ストレスも少なく減量に取り組めます。
獣医師から特に指導がない場合は、市販のダイエット用フードやシニア猫用フードを選ぶとよいでしょう。シニア猫用フードは、老齢期だけでなく成猫から与えられるフードです。低カロリーなレシピ設計のためダイエット時にもおすすめです。

高たんぱく低カロリーが◎

猫は肉食動物であり、タンパク質が豊富な食事が必要です。ダイエットの際、タンパク質が不足しないようにしましょう。フード選びに迷う場合は、次の点に注意して選んでください。

・少しでも低カロリーな方を選ぶ
・タンパク質(粗タンパク質量)が多いフードを選ぶ
・太りやすい素材(白米や小麦粉)不使用のフードを選ぶ

食事の回数と量を管理する

・1日の食事回数を増やす
可能であれば1日の食事量を小分けにして、3回以上に分けて与えることがダイエットに役立ちます。2回なら3回に、3回食なら4回に増やしてみましょう。

・フードの量はきちんと計る
ダイエットを成功させるには給与量の把握が重要です。感覚的に与えていると、つい多く与えてしまいます。計量カップなどを使って目盛りに印を入れるといいでしょう。手間を省くと長続きします。

常に新鮮な水を用意する

猫が常に新鮮な水を飲めるようにしておくことも大事です。あまり水を飲まない場合、飲みやすくする工夫をしましょう。

頭数より1個多めに水を用意する
・安心して飲める場所に置く
・冷たい水を嫌がる場合はぬるい水温で与える
・自動給水機など興味を持ちそうな水を利用する
・水道水が苦手な猫にはカルキ抜きをおこなう

愛猫のダイエットでおすすめの運動法

愛猫のダイエットのために食事はもちろん大切ですが、運動をさせてあげることも大切です。飼い主さんも積極的に運動を促してあげましょう。

屋内での遊び方を紹介

おもちゃが大好きな猫も多いですよね。寝ている時間が多い愛猫には、体を動かす時間を少しずつでもこまめにとってあげましょう。

◇主な遊びを紹介
・上下運動ができるキャットタワー
・猫用トンネル
・段ボール
・おもちゃ

屋内で過ごす猫には遊びやエクササイズが体重管理に役立ちます。例えば、上下運動できるキャットタワーはもちろん、猫用のトンネルや段ボールを利用して、くぐらせるストレッチ運動もよいでしょう。

ノーズワークで遊び上手!

犬のノーズワークという嗅覚を使った遊びは有名ですが、猫でも同じように遊ぶことができます。 1日に与えるフードの中から遊び用に数粒取り分けます。トイレットペーパーの芯のような筒状のものに、数カ所フードが出るくらいの穴をあけ、離れた場所に置くところからスタートします。気持ちが盛り上がり、遊びながらフードを見つけることができます。体を動かすことをこまめにおこなえる上、フードを少量頻回で与えることもできるのでおすすめです。

愛猫のダイエットの注意点

愛猫のダイエットでは、飼い主さんが正しい知識と正確な管理でおこなうことがおすすめですが、他にどのようなことを注意する必要があるのでしょうか。

急激なダイエットはNG

猫のダイエットは慎重におこなうことが必須です。栄養不足や急激な運動量の増加は、猫の健康を損なう可能性が高いからです。愛猫に合ったダイエット方法を探して、少しずつペースを掴んでいきましょう。

ダイエット期間を明確にしよう

猫のダイエットは短期間ではなく、時間をかけて気長におこないましょう。適切な期間で、徐々に体重を減らすことが理想的です。明確な目標が設定されていると、ダイエットに対する焦りを抑え、落ち着いて取り組むことができます。 目安として、1週間で1%〜1.5%の体重減がよいと言われています。より安全なダイエットは、1週間に体重の1%減らすことですね。

定期的な健康管理を心がける

ダイエット期間外でも、できれば定期的に健康チェックを受けましょう。継続的に健康的な体をキープしていれば、大きな減量の必要もなくなります。 猫も私たち同様、同じ食事を与えていても個体差があり、太ってしまう場合もあります。なかには病気が原因で太る場合もあるので、定期的な健康診断は大事です。

まとめ

愛猫のダイエットは、根気が必要で状況によっては難しい場合もあります。諦めてしまったり悩まず、困ったときは獣医師や専門家などに相談して、健康的なダイエットを心がけましょう。